翻訳指南書(専門編)
・技術英語
時國滋夫〔編著〕 / 高橋さきの / 大光明宜孝 / 佐藤エミリー綾子 / 田中千鶴香『プロが教える技術翻訳のスキル』(講談社、2013年、2400円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
現役の技術翻訳者が自らの経験を踏まえ、翻訳に必要なスキルを伝授。例題を交え訳し方が解説されています。他にも、各人が翻訳者になった経緯、辞書やウェブサイトの使い方、作業環境、果ては適切な休み方まで、技術翻訳者になるためのノウハウが満載。「技術翻訳」と銘打っているものの、翻訳者を目指すすべての人に役立つでしょう。分野と担当者は以下の通り。「文化系のための技術翻訳入門」(佐藤氏)、「電気系」(大光明氏)、「IT系」(田中氏)、「化学・バイオ系」(高橋氏)、「電子工学系」(時國氏)。
岡田信弘『翻訳の布石と定石 実務翻訳プロへの道』(三省堂、2013年、2600円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
翻訳学校のサン・フレアアカデミーで長く教鞭を執ってきた著者が、和訳の定型的なやり方を伝授。「無生物主語」「能動か受動か」「分詞構文」など、逐語訳だと不自然になりかねない場合の訳し方が示されています。例文は技術文書や法令文といった硬いものも多いですが、あらゆる翻訳に役立ちます。
佐藤洋一〔編著〕『詳解 技術英文大全 第1巻 技術英文の発想法』(オーム社、2005年、2400円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
佐藤洋一〔編著〕『詳解 技術英文大全 第2巻 直訳・意訳・対応表現』(オーム社、2005年、2400円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
佐藤洋一〔編著〕『詳解 技術英文大全 第3巻 高度な英文表現』(オーム社、2005年、2400円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
佐藤洋一〔編著〕『詳解 技術英文大全 第4巻 長文の文章表現』(オーム社、2005年、2400円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
佐藤洋一〔編著〕『詳解 技術英文大全 第5巻 技術英文のまとめ方−読み書きの極意−』(オーム社、2005年、2400円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
全5巻。「日本人による日本語の精緻な深い読みに基づいた英文作法を極める」という趣旨に基づいた、技術英文を書くための理論書であり実践書。悪文を含めた日本文を読み解き、英文を改良してゆく過程が順を追って書かれています。そのため、プロの英訳のプロセスを辿ることができます。
佐藤洋一『理工系の英語論文講座』(オーム社、2008年、2200円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
「今すぐ英語論文を書かなければならないが、じっくりと時間をかけて英語の勉強をしている時間はないので必要最小限のテクニックを短期間で学びたい」(P5)人向け。テンプレートに基づき書き方を解説。
佐藤洋一『技術英文の正しい書き方』(オーム社、2003年、2200円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
技術英文を「好ましくない英文例」と「正しい英文」に分けて解説。現場での作業に基づいている、実践的な本。
佐藤洋一『理工系のための英文法再入門』(オーム社、2004年、2500円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
実務翻訳の現場に即した、新しい視点の文法書。
佐藤洋一『理工系のための英作文実践講義』(オーム社、2005年、2300円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
実務翻訳の現場に即した、英訳のための実践講義。練習問題100問、生徒の書いた英文の添削、長文問題など。直訳にこだわらない、真意を汲み取った英訳が目標とされています。添削の過程を確認することで、いい英訳とよくない英訳の差が実地にわかります。
原田豊太郎『理系のための英語最重要「キー動詞」43』(講談社ブルーバックス、2015年、1200円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
provide、apply、takeなど、動詞43個の理系的使用法を解説。
原田豊太郎『理系のための英語「キー構文」46』(講談社ブルーバックス、2009年、1060円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
助詞を中心に、日本語の構文を英語に変換する46の方法を解説。「…か…か…」「…が、…」をどう英語にすればいいのか。他に重要フレーズもまとめられています。
原田豊太郎『間違いだらけの英語科学論文』(講談社ブルーバックス、2004年、1140円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
科学論文などで実際にあった失敗例を解説し、正しい表現に改めています。
原田豊太郎『理系のための英語論文執筆ガイド』(講談社ブルーバックス、2002年、1040円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
科学技術関係の短い日本語例文を英語にしながら解説。冠詞や単数・複数といった日本語にない概念を、どのように英訳するかが示されています。
・IT
西野竜太郎『アプリケーションをつくる英語』(インプレスジャパン、2012年、2400円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
英語版アプリケーション開発に不可欠な、英単語や構文パターンを集約。
・金融、経済
鈴木立哉『金融英語の基礎と応用 すぐに役立つ表現・文例1300』(講談社、2015年、3500円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
「アクティブ運用」「証券化」などの専門用語から「上がる」「背景」「基づいて」など一般的な言葉まで、金融に関する英語表現がまとめられています。例文を補足する「翻訳メモ」も有用。金融翻訳の道しるべ。
日向清人『ビギナーのための経済英語[第2版]』(慶應義塾大学出版会、2017年、2000円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
経済、金融、証券、会計の基本用例320を紹介。「本書の内容を確実におさえておけば、ひとまず新聞や雑誌あるいはTVが報じる経済ニュースならびに企業業績関係のニュースを理解するのに十分な英語を習得できます」(Preface、P@)。第2版ではデータが直近のものに改められた他、2014年に国際収支統計の見直しが行われたことに関して補足されています。
柴田真一『金融英語入門(第2版)』(東洋経済新報社、2011年、1800円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
金融知識のまったくない人でも、基礎知識と実践的な英語を同時に学べます。
柴田真一『図解式 金融英語の基礎知識』(DHC、2009年、2100円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
『金融英語入門(第2版)』より詳細に説明されています。金融知識と金融英語を同時に学べる本。
柴田真一『使える金融英語100のフレーズ』(東洋経済新報社、2005年、1800円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
金融英語のすぐに役立つ100フレーズを例文付きで解説。
大津広一 / 我妻ゆみ『会計プロフェッショナルの英単語100』(ダイヤモンド社、2013年、2000円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
貸借対照表と損益計算書に出てくる英語100語を解説。見開き2ページで関連用語や例文が紹介されています。
株式会社グローバル・トゥー・ジェイの金融・経済翻訳講座
金融・経済分野に特化した翻訳会社、グローバル・トゥー・ジェイによる通信講座。
global2j通信
グローバル・トゥー・ジェイが発行している無料のメールマガジン。
・法律、契約書
日向清人『ビギナーのための法律英語[第2版]』(慶應義塾大学出版会、2012年、2000円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
英文と和文がセットになった用例が、会社と契約書に関してそれぞれ208ずつ収められています。用例の文章が短く解説もついているため読みやすいのが特長。法令用語の「その他のX」と「その他X」を訳しわけるのに110-111ページのコラムが、andを「および」と「ならびに」、orを「または」と「もしくは」に訳しわけるのに116-117ページのコラムが役立ちます。
牧野和夫『知識ゼロから取引交渉のプロを目指す 英文契約書の基礎と実務』(DHC、2009年、2800円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
英文契約書の知識がまったくないところから学べる本。著者は、英文契約書の英語はパターンが決まっているので難しくなく、一度覚えたら一生ものの知識になると主張しています。
宮野準治 / 飯泉恵美子『英文契約書の基礎知識』(The Japan Times、1997年、2400円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
契約書講座の実績が豊富な2人による、英文契約書の解説書。契約書の制度的背景、andやorなどの契約書における用法など。売買契約書、ライセンス契約書、合弁会社契約書を実際に読み解くことで、一人でも学習、対応ができるよう工夫されています。
宮野準治 / 飯泉恵美子『英文契約書ドラフティングハンドブック』(The Japan Times、2001年、2800円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
『英文契約書の基礎知識』の姉妹編とも言うべき本。契約用語を和英、英和両方から引くことができる他、例文、解説も充実しています。
*飯泉氏が代表取締役社長を務める翻訳会社、有限会社ジェックスで通信・通学講座が開設されています。
中矢一虎『改訂新版 貿易実務入門と英文契約書の読み方』(創元社、2011年、2000円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
貿易実務の基本を紹介。例えば、取引の種類により、費用や危険負担の責任がどの時点で誰にあるかが一目で分かるようになっています。貿易に関する英文契約書の訳文と解説もあり。インコタームズ2010の発効に伴う改訂新版。
長野秀幸『基礎からわかる法令用語』(学陽書房、2015年、1500円+税)(Amazonへのリンクはこちら)
法令用語が見やすく簡潔にまとめられています。網掛けの個所だけ読めば、語句の意味が分かるようになっています。